その日の帰り…


ほんのりと頬を赤らめている歌音。
もちろん、すぐにそれに気付く講介は、横目で歌音を見ながら『カワイイ』なんて思っている。



「何かあった?」


「え?!…う、うん。」



歌音はうつむいて、更に顔を赤くした。


耳まで真っ赤で…『可愛すぎる!!』


もちろん、それは講介の色眼鏡から見ているからだ。

美人かって聞かれると、そうでもないし。
かわいいかって聞かれると、そうでもない。
モテるのかって聞かれても、そうでもない。

いたって普通なのだ。



「…実はねぇ…。」



そう言って、ドキドキする講介の、ドストライクの表情で、歌音は講介を見上げて笑う。