ムカついたあたしは後ろからそいつの服を掴んでやった


するとそいつは切れ長な眼であたしを睨んで来た



『名前…聞いてんだけど。口あるんだからちゃんと言え。』



そいつは何故か驚いた顔をしてから一瞬笑ったような気がした



そして綺麗な低音の声で


「楢橋莢斗(ナラハシサヤト)」


と言った