あまりの衝撃に言葉を失う



「そんな顔すんな。これは焔の全員が望んでいることだ。」



嘘…


たった1年しか居ないのに


あたしは面子一人一人の顔を見渡す


その表情からは言い様もない優しさや信頼が感じられてあたしはこの1年で一番西達との事があって良かったと思った


あたしは間違えたんじゃない


コイツ等に出逢うために間違った選択をしたんだ



『お前等マジで…最高すぎっ!!』


そう言うと同時に暖かい歓声が上がってあたしはついに堪えきれずポロポロと涙を溢した



「なっなんで泣くんすか!?」


と慌て出すあたしの仲間達



『バーカ。嬉し涙だよ。お前等あたしを泣かせたんだ。この借りはきっちり返すからね!!』



「はっはっはっ!!じゃあ十代目総長初の暴走、行くかぁぁ!!」



「「『おぉー!!』」」



その後はいつもみたいにお祭り騒ぎ


ほとんどの奴等は成人してないのに酒を呑んでベロベロになったり


総長は酒に強く呑みながら倉庫の中を面白そうに見渡してる



「茉夜こっち来い。」


『何?』


あたしが近づくと総長はいつも首にかけている指輪のネックレスをあたしに手渡した


『これ…』


「これは初代総長からずっと受け継がれてる指輪だ。俺にはもう必要ない。」


そう言って眩しいくらいの笑顔で微笑む総長



『あたしこの指輪に相応しい総長になるよ。』


「おう。」



そう言ってあたしの頭を乱暴に撫でる



「茉夜いいか?お前はトップに立って引っ張っていく才能がある。自分が知らない内に人を引き付けるもんが。だから無理はすんな。そのままのお前でいれば自ずと奴等は着いてくる。頑張らなくていいからな?」



『うん。ありがと。』