この場所で過ごして 3




「あれは葉月が生まれる前のことだった…」



俺はシェフを目指していた並木くんと知り合った。


並木くんの料理は本当においしくて週に2回ぐらいは彼のレストランに通っていた。



『これはおいしい!』


『ほんとですか!?じゃあもっと食べて下さい!』



通って行くうちに並木くんと話すようになってきたんだ。