「ねえ、紗江ちゃん。屋上にね、放送で使う道具が残ってるんだよね。一緒にとりに行かない?」




かれんちゃんはクルッとこっちを向いてそう言った。





「うん。取りにいこっか。」










あたしはまだ気が付かなかった。










屋上に放送道具なんて置いておくわけがないということに…。