大好きでした。

その日から告白をする場所やタイミングを計画していた。



「じゃあ、卒業式が終わったあと教室に呼び出して告白ね!!
頑張れ!!蓮!!」


「う…うん!!頑張る!!」



数日間二人で考えてみてこうなった。

卒業式まであと2ヶ月。
もしものときの為にも今を楽しまなきゃ!!



「バイバイ♪伊織!!」


「バイバイ♪蓮!!」



伊織と別れて陣先輩と信太先輩と一緒に帰るために待ち合わせ場所に向かった。

今日は陣先輩と信太先輩が家に来る。



「おーい!!早く来いよ!!」


信太先輩は私を見るなり瞳をキラキラさせていた。

どんだけお兄ちゃんに会いたいんだ…。



「信太先輩…。」


「ん?」


「お兄ちゃんに会いたいのは分かりたいんですが、静かに。」


「分かりたいって分からないのか!?」


「分かりたくもありません。」


「お前って奴は…。いいか?蘭さんはな~!?」



長々と話す信太先輩を無視して陣先輩の隣を歩いた。



「陣先輩、もう卒業ですね…。」


「…あぁ。」


「早いですね…。」


「…あぁ。」


「……。」



何を言っても、あぁ。しか言ってくれないけど、それだけでも幸せだった。


陣先輩はただボーッと前を見ながら歩いていた。
信太先輩もいつの間にか静かになっていて私の右隣に並んで歩いていた。


「ただいま。」


「お帰り~!蓮!!」


「ただいま。海鈴君。」


「「お邪魔します。」」


「あ?おぉ!!陣と信太か!!」



お兄ちゃんがリビングから出てきて陣先輩と信太先輩を見た。

二人はお兄ちゃんに頭を下げるとお兄ちゃんに連れられてリビングに入っていった。



「着替えておいで。」


「うん!!」



海鈴君に優しく言われ、自分の部屋に戻った。