自分と同じ髪をしているが、目の色はアッシュモ-ヴの瞳だ。
「リディアどうしたんだい?」
エドガーが入って来た。
「リディアこれって…」
「僕らの子供達だよ」
やっぱり…
エドガーは子供が産まれたと同時に、この中で一番似ている人形を使う気だ。
「なんて無茶なの…」
「絶対に大丈夫だよ、信じて」
リディアを抱きしめ微笑んだ瞬間。
「っ……!い、痛い…」
リディアが倒れ込む。
「リディア!どうしたんだい!?」
「産まれちゃう!」
陣痛が来たのだ。
リディアは産婆が来たと同時に部屋に入っていった。

リディアが部屋に入ってから2時間立った。
「リディアは大丈夫なのかな?」
握り締めた手を見つめる。
「リディアさんは大丈夫です」
隣に立っていたレイヴンが呟いた。
「そう…だよね」
レイヴンの一言で落ち着きが保てた。
するとリディアが入った部屋から産声が聞こえた。
エドガーが急いで部屋に入っていたら。
「元気な男の子と女の子でございます」
嬉しそうにケリーが抱えていた。
二人ともハニーブロンドで、男の子は金緑の瞳をしていて、女の子がアッシュモ-ヴの瞳をしている。
レイヴンがそっくりな双子の人形を持って来た。
「早く赤ちゃんをこの中に!」
魔よけの木で作った揺り篭に寝かした。

窓が開き、野薔薇が沢山舞い降りたと思うと目の前には野薔薇の女王がいた。
(約束通り連れて行くぞ)
レイヴンが抱えていた人形を連れていこうとすると、立ち止まった。
(これは…)
リディアはどきりとした。
やっぱり無理なものは無理なのかしら…。
すると野薔薇の女王は微笑み、
(なんと可愛いらしい子なのじゃ、大切に育てる)
そう一言告げると、薔薇だけを残して消えた。
「作戦大成功だね!」
「えぇ」
リディアの頬に伝う涙をエドガーが拭う。
「ありがとう、僕の妖精」


一夜開け、リディアはやっと子供たちに対面できた。
「なんて可愛いの…」
ティルが笑うと、リディアも笑う。
「ティルはリディアに似て可愛いね」
エドガーはアテネを抱きしめ微笑む。
「あら、アテネはエドガーに似て美人になりそうね」
幸せを手に入れた、そんな安心感に包まれた。
すると、ドアが急に開いて、
「リディア!!」
ロタとポールがお見舞いに来てくれた。
「リディア、産まれたんだって!可愛いなあ、リディアにそっくりだな」
ロタがティルを抱こうとしたら、目の前にレイヴンが割り込んできて。