「え……???」


「言うな。それ以上は言うな、ちょこ。
俺は…この関係だけは壊したくねぇ……。」






今思えば…
なんてひどい言葉をアイツにぶつけてしまったんだろうと思う。


だけど、裏を返せば俺には余裕なんてなんにも残されてはいなかったんだ。



足りない脳ミソで必死に考えてたんだ。
ちょこと俺が…幼なじみでいられる方法を。






「今のは聞かなかったコトにしとくから。
お前も忘れろ。」




シャツの裾を掴むアイツの手を振りほどいて。
俺は逃げるようにアイツの部屋の窓を目指して歩いていく。





「逸…都……。」






ちょこの目からは、滝のように次から次へと涙が溢れでていた。





――ゴメン…、ちょこ…。




だけどバカな俺にはこれしか思いつかなかった。
俺とお前が仲良しの幼なじみでいられる方法が…これしか思い付かなかったんだよ。