あの逸都が

あの逸都がこんなに優しい顔して笑うから。



私の心臓は破裂寸前。
さっきからドキドキが止まらない。




「ちょこは…わかりやすいから。お前見てたら気持ちなんてすぐわかる。」


「逸都……」



ウソ…!!
私の中ではこの恋心だけは必死に押し殺してたハズだったのに。


誰にもバレないように、必死に幼なじみを演じていたハズなのに。


それが全部バレていただなんて…恥ずかしすぎる!!!!!



真っ赤に熱をもった自分のほっぺたに両手を当てると



「ま…。俺も認めんのが怖かったっつーか、認めたくなかったっつーか…。
大事な幼なじみを失いたくなくて誤魔化してただけなのかもしんねぇけどな。」




そう言って…私から視線を反らす。