今思えば、私たちの関係が変わりだしたのは
あの事件が最初のきっかけだった気がする。




ねぇ、逸都(ハヤト)
あんたはあの時気づいてた??


帰り道あんたの自転車に揺られながら
私がこっそり泣いていたこと。



「逸都、カワイイコと友達になったね。」
なんていいながら今にも泣き出してしまいそうな私がいたこと。




ねぇ、逸都。
私、あの時初めて思ったの。




幼なじみなんてやめてしまいたい…って。




バカだよね。
いまさら気づいたんだよ。

あんたと私は誰より近くて
誰より遠くにいる
さみしい他人なんだ…ってこと。




バカな私は…
あの時初めてそのことに気づいたの。