そんなわけで佐加美センパイの告白はホンキのモノではなく、逸都を焦らせるモノ…。
つまりは作戦の一つだったワケで。



「騙してごめんね!!千代子ちゃん。」



って、センパイは必死に謝ってくれた。


嘘をつかれて腹が立たなかったかと言われればウソになるけど…。
センパイのこの嘘は私を傷つける為のものじゃなく私の為を思ってのコト。

そう思えば嬉しかったし…、この嘘は幸せな嘘に思えたから“気にしないで下さい”と一つ返事で、私はセンパイと心愛を許した。





だけど…

「おもしろいから逸都にはナイショにしてやろうよ!!」

っていう悪魔の提案を心愛がしてしまったが為に逸都はこの告白の真実を知らず。



「いいか!?俺がいない時、梅ちゃんに半径1メートル以上近づくなよっ!!」



…な~んて。
未だに無意味な牽制を続けている。


だけどそんなヤキモチ妬きな逸都もかわいくて。
心愛にはなかなか“もうやめてあげて”って言えないんだけどね。