ワケもわからず逸都に抱きしめられて
ワケもわからず袋叩きにされて。
なんだかワケのわからない言葉で散々なじられたかと思った後。
「俺…、どうやらお前のコトが好きみたい。」
鬼畜バスケバカは
突然、こんなことを言い始めた。
――な…に…、今の……
自分の聞いた言葉が信じられなくて。
恐る恐る顔を上げると、言葉を発した張本人はバツが悪そうにソッポを向いていた。
自分に何が起こっているのか。
逸都が言った言葉が本当なのか。
確かめたくても、何て聞いたらいいのかわからなくて。
ただ窓の外を見つめる彼を見つめていると
「なんだよ。」
ムスッとしながら。
外を見つめたまんま、機嫌が悪そうに逸都が訊ねる。
