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「あんたね…。そんな甘っちょろいコト言ってたらいつかハヤトを奪われるわよ?」


「…う゛っ…。」


「ダメでもなんでもぶつかってみなきゃ恋愛は始まんないの。そこんとこよく考えな。」


「…はい……。」




ひよこヶ丘高校、2年A組の教室で。
紙パックのイチゴオレを飲みながら私に説教をするこの女の子は…森永 心愛(モリナガ ココア)




子どもっぽい私とは違って黒髪ロングヘアの大人っぽい顔立ちの心愛。
大学生の彼氏を持つ心愛は私のよき相談相手だ。





「ったく。見てるだけでもいいなんて…チョコの神経、疑うわ。」


「す、すいません…。」






心愛(ココア)は私が逸都に告白せず、幼なじみの距離を守るコトを面白く思っていないんだ。





「見てるだけなんて、つまんない恋愛するくらいなら告白しちゃえばいいのに。」






心愛(ココア)はいっつも私にそう言う。