「まあ、ちょっとな・・・」

言葉を濁らす土方。
どうやら、さっきのことを話したくないようだった。
それもそのはず。土方があれほどの屈辱を受けたのは初めてのことだ。
それを誰かに話すなんて、以ての外なのだろう。

「ちょっとじゃねえだろ!?ちゃんと説明してくれよ!」
「・・・・・わかったよ。
だが今日は疲れたんだ、休ませてくれ。」

永倉の勢いに負けたのか、土方は渋々うなずいた。
明日のことで憂鬱になりながらも、土方は布団のなかで目を閉じた。
瞼の裏に一人の陰を残して、夢の中へとおちていく。










そして、長い長い夜は幕を閉じた。