夜神が、藤堂から逃れることを諦めた時、土方が止めに入った。

「そろそろ止めておけ。夜神も困っているだろう。」

その言葉で夜神を離した藤堂。
夜神が土方に感謝したのは言うまでもない。






―夜―

「ふわあ・・・。」
「眠いのか？」
「え、あ、すいません。」
「別に責めているわけじゃない。眠たいのなら寝ろ。」

土方の部屋で、眠そうに欠伸をした夜神に寝ろと進めた土方。
だが、夜神に眠る気配は無い。
なぜ眠らないのか土方が疑問に思っていると、申し訳なさそうに夜神が口を開いた。

「でも、土方さんも眠そうなのに、私だけ・・・なんて。」

そんなこと出来ませんと言った夜神は、またすぐに欠伸をした。
そんな夜神の姿にため息をつく土方。
呆れたように夜神を見つめた。

「あのなあ、俺は別にいいんだよ。それよりも、お前が寝不足で使い物にならなくなる方が困る。だから寝ろ。」
「でも・・・。」
「寝ろ。」
「喜んで眠らせていただきます。」

寝ろと言った土方は、恐ろしいほどの笑顔で殺気を出していた。
それに、従わなかったら酷い目に遭うと感じた夜神は素直に従った。