新撰組に女隊士がいたそうです


「・・・仕方ないですね。
やれるだけやってみますか。」
「やれるだけ、なんて許しません。全力でやらないと痛い目を見ますよ?」
「・・・ッチ。めんどくさいな、まったく。誰が好き好んで勝負しなきゃならないんだ。」

小さく呟いた夜神の声は、とても低く、言葉遣いもさっきとは打って変わり、荒くなっていた。
だが、その声は沖田以外誰にも聞かれておらず、異変に気づいた者は他にいない。

だんだん鋭くなっていく夜神の目つきは、獣そのもの。
やる気になったとわかった沖田も、構えなおす。
ジリジリとお互いの間合いを少しずつ詰めていき、その時を待つ。

タンッ

軽やかに鳴った音。
夜神は一気に沖田との距離をつめ、竹刀を振り下ろす。
沖田はそれを受け止めはしたものの、自分が反撃することは出来なかった。

「強い・・・ですね。土方さんを倒したのはたまたまじゃなくて良かったです。」
「・・・・・。」

何も返事をしない夜神。
そこには、さっきまでの呑気さなど微塵も無かった。
無表情で沖田を見つめる夜神。その瞳には、闘志だけが浮かんでいた。