新撰組に女隊士がいたそうです

しばらくして、幹部が土方の部屋に集まった。

「いやー、新鮮ですね。新撰組の幹部の方達を一度に見られるなんて。」
「あんた、余裕だな。今の自分の状況わかってんのか?」

原田が敵意をむき出しで問う。
そんな原田に、夜神は苦笑いをすると言った。

「だって、全員敵意はありますけど、殺意はありませんので。」

だから警戒する必要は無いでしょう、そう付け足した夜神に全員、目を見開いた。
敵意と殺意の違いがわかる者など、なかなかいない。
それを夜神は、当たり前のように判別した。
当の本人はそのすごさに気づかず、笑顔で座っている。
しばらく沈黙が続いた後、沖田が突然口を開いた。

「僕と勝負をしてください。」
「え・・・・なんで、ですか?」
「土方さんを倒した人と勝負したいと思うのは普通です。」

あまりにも唐突過ぎて、驚きを隠せない夜神の手を掴んだ沖田は、強引に夜神を道場へ連れて行った。
そして、隊士達にどくように言うと、竹刀を渡す。

「僕が勝ったら、土方さんを襲った理由を言ってもらいますよ。」
「いや、別にこんなことしなくても教えますよ。なのでやめましょう。
さすがに突然すぎるというか、今日はやる気が無いというか・・・。」
「では、無理矢理やる気を出させます。では、行きますよ!!」

言うとすぐ、夜神へと竹刀を振り下ろした沖田。
それが当たる寸前、夜神は自分の持っていた竹刀で防ぐ。
そして、間合いを取った。

稽古場に、張り詰めた空気が流れる。

誰も口を開こうとはしなかった。
あまりの息苦しさに耐えられず、出ていきたいと思っても、足が動かない。