新撰組に女隊士がいたそうです

沖田は頷くとすぐに屯所を飛び出した。








人の行き交う道で、夜神は立っていた。

「ふう。」

どこか気の抜けた様な息を吐き、自分の腰にある刀に手をやる。
昨日は一本だった刀は二本に増えていた。
刀に手をやったまま町を歩いていると、あるものを発見した。

「離してください!」
「つれないなあ。ちょっと付き合ってもらうだけじゃねえか。」
「嫌ですっ。いいから離してください、人を呼びますよ!」
「呼んだって誰も来ないさ。お前だって見えるだろ?この刀がよ。」

いかにも悪そうな男に手を掴まれ、無理やり連れて行かれそうになっている女性がいた。
女性は最後の言葉で何も言えなくなってしまう。
そう、男は刀をさしていた。町行く人々は刀で殺されるという恐怖感から、女性を助けないのだ。

夜神もまた、助けようとはしなかった。
理由は、殺されるからではなく、関係ないから。
つれていかれようとしている女性を横目で見ながら、他の者達と同じようにその場を通り過ぎようとした時だ。

「待ってくれ。その女性、嫌がっているじゃないか。離してやれよ。」