「きっ、きゃーっっっ!!!!!」

あっ、しまったっ!

驚いて仰け反った彼女は、バランスを崩して、そのまま階段を踏み外す。

俺は慌てて腕を伸ばし、彼女の体を抱え込んだ。

まだだいぶ段数のある階段を、彼女を抱きしめて転げ落ちながら、そーえばそんな小説が昔あったなぁなんて、ぼんやりと頭の片隅で思い出した。

タイトルなんだったっけか?