「綺麗……」 彼女の口から思わず感嘆の声が漏れる。 なぜならその本の表紙があまりにも綺麗だったから。 背表紙とは似ても似つかぬ豪華な装飾。 臙脂色の地に六芒星が金の糸で刺繍されている。 ルキアがその表紙に見とれていると 「何を見ているんだい?」 後ろからリンデンのおじさんが声をかけてきた。