その日もいつものように彼女は彼の家を探検していた。 色とりどりの背表紙が並ぶ本棚に彼女は目を輝かせる。 と、一冊の本がルキアの目に飛び込んできた。 背表紙が特別派手というわけでもない。 異常に分厚いわけでもない。 他となんら変わりのない本なのに、なぜか目が離せない。 彼女はその本に吸い寄せられるように近づいていく。 そしてそれを本棚から取り出した。