「――聞いたね」 少女の声が頭上で響いた。 私は顔を上げずに頷いた。 「忘れないで。 想い出だけが、心をつなぐから。 忘れた時、本当に永遠の別れがくる。 忘れなければ、いつかきっと、あなたたちはまた会える――」 私は何も言わなかった。 静かに、彼女は私から離れた。 「さよなら、律をありがとう」 足音が止まって、そう聞こえた。