気が付いたら、私は腕に点滴を打たれて病院の天井を見つめていた。 固いベッドが痛い。 医者が言った。 「あんた、そうとう精神イッてるね。だめだよ、自分を傷つけちゃ。」 この点滴は、精神安定剤らしい。 普通の薬が効かなくなると相当強いのを打つ必要があるため、点滴で済ますのだそうだ。 「・・・私、おかしかったかなぁ?」 天井に手を伸ばし、空をつかむ。 見えない彼に、思いを馳せて。 「・・・愛してる。」 end.