樺音が帰ったのを見届けて、春樹はしたに降りた。

「ママ…。」

「どこから聞いてたの。」

「怒鳴り声が聞こえたとこ。」

「ビックリしたでしょ?ごめんね。久しぶりに熱くなっちゃった。」

「樺音は大丈夫なの?」

「樺音は強い。きっと帰ってくるわ。」

「樺音は…。」

「ヤンキーには、ヤンキーのやり方がある。けじめはつけなきゃいけない。例え制裁を受けようと。」

「制裁?」

「自分の悪事は、償わなきゃいけないってこと。」

春樹はいまいち理解できなかったが、樺音がなにかを覚悟さていることは分かった。


「そんなことより、樺音が帰ってきたら、告白しちゃいなさい。」

「えっ?」

「ママの目はごまかせないわよ?好きなんでしょ?」

春樹は下を向いて黙ってしまった。

「大丈夫よ。きっと樺音も同じ気持ちだから。」

「ホント?」

「ママが嘘つくと思う?」

春樹は首を横に降った。

そして、樺音が帰ってきたら、告白しようと決意した。