恵美は女に近づいた。

「あんたが由衣?ありえないから。その男が何?最低人間だから別れさせた自分に感謝しろとでもいいたかったわけ?」

「違う…私は。」

「今の樺音にはあんたの声は届かない。私は樺音を…親友を裏切ったりしない。疑ったりしない。樺音にもちゃんと話をきく。樺音が違うって言うなら、徹底的に事実を探し出す。」


「気持ちはわかるけど、あまり責めるな。なぁお前さほんとに悪いと思うなら、もう樺音にその面見せるな。時間は何も解決しちゃくれねぇよ。解決できるのはテメェの胸だけだ。」

由衣は目に涙を浮かべていた。

「ごめんなさい。私。」

「うちらに謝っても仕方ないよ。」

二人は、樺音が歩いていった方へと向かおうとしていた。

「あの…。」

恵美が振り替える。


「樺音にあなたたちのような親友ができていてよかった。樺音は今幸せなんだね。私もいつかまた、樺音と昔みたいに、話せるかな?」

「それはあんた次第。けどきっと樺音は許してくれるはず。」

そういって、二人は去っていった。

由衣は二人が見えなくなるまで、ずっと頭を下げていた。