ヘタレ王子とヤンキー姫

said SOUTA

空気が冷たい。

窓を開けてるけど、外からの冷気なんか、一切入ってこないのに。

どこだ、どこにいやがる。

春樹が怯えてる。

「どうした?」

春樹は黙って、扉の方を見る。

ぼやけててよくわからないけど、子供にしてはでかすぎる。

恵美から聞いた話が本当なら、あれは女だ。

「春樹、あの霊は女だな。」

春樹は頷く。

「俺は気配を感じるだけで、手一杯だ。落ち着いて、あの女の声に耳を傾けるんだ。あいつは危害を加えるつもりはない」

恵美を信じるしかない。

もし恵美の話がほんとなら、あいつは俺たちに聞きに来たはずだ…子供の居場所を。

春樹のやつ固まってるな。

これじゃ話なんてできない。

どうすりゃいいんだよ。