―・・そして、別れの時はやってくる。 「ラ・・・ファ?」 ラファの体が透け始めている。 既にもう、私の両手は空気を掴んでいた。 「ははっ・・・もう少し、澪の傍に居たかったな・・・」 力無く微笑む、ラファ。 「嫌っ・・・行かないで!ラファが居なくなったら・・・私、どうすればいいの?」 「大丈夫。澪は強い。だからもう、泣くな。」 ラファの細長い指で私の頬を流れる涙を拭く。 「最後にお願いがある。」 「え?」 ラファはもう消えかかっている。