「澪、そこに10年後の自分ノートってのがあるんだ。」







ラファが壇上の教卓みたいな机の中から、一つのボロボロのノートと、短くなった鉛筆を2本取り出した。






「座って」








そう促され、並べられた長椅子に2人、詰めて座る。








私は、目の前の机の上に置かれたノートを、ペラペラと捲る。






そこには






"子ども2人作るぞー!!"

"晃と一生一緒にいますよーに!"






と、愛の言葉がたくさん書かれていた。








今気づいたけども、私、10年後にこの世に存在しない。







何を書けというのだろうか?