だから私は彼に最低なことを言った。 その日から私は屋上に行くのをやめた。 彼に私を忘れてもらうため。 私もその日から夜の街に頻繁に行くようになり彼を忘れた。 でもその彼がまさか大輝さんだったなんて。 「咲香。」 あの感情が蘇る。 私にはもう必要でない感情が蘇ってくる。 「咲香、俺ずっと……」 ピンポーン 変なタイミングでインターフォンが鳴る。 「……………誰か来たみたい…。」