それから7年後。 めでたくプロジェクトリーダーとして選ばれた俺は、取り引き先の社長と対談をするために相手側の会社に出向いた。 対談室で待っているとノックが3回聞こえ、 俺と部下の安田がソファから素早く立つ。 ドアから入ってきたのは 7年間ずっと思っていた人だった。 驚いた。 こんな偶然があるのか。 7年ぶりにみた咲香は髪を少し茶色くして、 綺麗にネイルをしていて、 スーツを着こなしていた。 「初めてまして。 社長秘書をしております、織田と申します。」