私はマグを唇から離すと、下唇を小さく噛んだ。


障害の影響で、私には小学校高学年の頃から側湾という症状が出始めた。


今の私の背骨はS字状に曲がっている。


服の下に鉄板の板が部分的に入ったコルセットをしているから一応座ってはいられる。


けれど、このコルセットがなかったら、身体はまるで骨が抜かれたように曲がり、もう私は座ることさえできないだろう。


だから私は、コルセットがあるからこうしてなんとか座ることができてるんだ。


「平気だって、お母さん。どんどんやらなきゃならないの」


でも、私はまたもお母さんの心配をあしらう。