これは元々、今までの自分を振り返るために書いた小説です。

今でこそ、意地を張ってもがき苦しんでいた自分を微笑んで振り返ることができますが、あの頃の私は私なりに必死でした。

人との違いを気にして、不自由な身体に苛立ち、先の見えない進路に不安でいっぱいだったのです。

そして何より、障害者だということで違った視線を向ける人を見るたびに、切ない気持ちになりました。

そんな世の中を責めましたが、まずは自分が胸を張らないことには、まわりの見方も変わらないと思ったのです。

だから、今は出来るだけ胸を張り、一生懸命に生きようとしています。