もう、昔の私とは違うのだ。


昔の私は、意味もなく意地を張り、壁を自ら作るさみしい人間だった。


でも、そんな私がいたから、今の私がいる。


だから、踏張って生きてきた自分もちゃんと愛したうえで、サヨナラをしようと思う。


身体がどんなに不自由でも、人生は素晴らしいものだと彼が気付かせてくれたから。


この先、また大きな壁にも出くわすだろう。


でも、今の私には夢も彼も一緒だから、こわくない。


だから、胸を張って生きていこう。


彼と手を取り合って、私たちの道をゆっくり歩んでいくんだ――。



―――End―――