でも、目を伏せても、生きているという証が私をつきまとう。


拍動と同じペースで指に痛みが走る。


憎たらしくて指先を押さえ付ければ、まるでそこに心臓があるように大きく脈をうっていた。


もうあまりに残酷な証に、気が狂いそうだ。


髪を振り乱し、言葉にならない嘆きととめどない涙が溢れだす。


生きているんだと、一人前以上に主張する心臓が許せない。


内川先輩、私は死んではいけないの……?


先輩の絵が私のぐちゃぐちゃな心をかき乱して、締め付ける。


こんな身体で、夢も希望もなくても、生きる意味はあるって言うの――?


死ねない私は、生きている証を指に背負いながら、泣き叫ぶことしかできなかった。