今までの自分にサヨナラを



すると、右耳から優しく包み込むような音が流れだした。


切なく、だけれども力強いギターの音が鼓膜を震わせる。


私はその音色たちにそっと瞳を閉じた。


吹き抜ける風を肌に感じながら、流れこむ音楽が心地よい。


「Stellarってバンドなんだけど、知ってる?俺、好きなんだ」


そして、そんな音色にまじって彼の声も聞こえてくる。


私はその声にやわらかく微笑んだ。


「着メロにしてるもの。私もこのバンドは好き」


たかが同じバンドを好きだっただけなのに、胸が仄かにあたたかくなる。


中でもこの曲は私のお気に入りだから、尚更だ。