いっそのこと、全ての現実が夢に変わってしまえばいい。


一年後の私が何か持っている保障はある?


何か道を見つけてる?


一年後の私は、何もないよ……。


この間からあの言葉が、あの人が私の頭の中を支配するの――。


“好きなんだ”

“傍にいさせて”


いくら耳を塞いでも、いくらかたく瞼を閉じても、聞こえてくる、見えてくる。


彼もあの儚い景色も幻みたいに消えそうなのに、言葉は消えるどころか深く刻まれていく。


……こんな何もない私に、何であんなこと言うの……。


私はあんな言葉ほしくなかった。


胸がこんなにも苦しくなるなら、全部消えてなくなってよ――。