「沙津季!」
後ろから、荒い息が聞こえた。
「鋼賀くん・・・」
大量の汗。全速力で走ったから・・・
「すごかった。ほんとに。」
まだ、はあはあ言ってる。
「あの時、おまえの心に・・・」
心・・・
「ハナが咲いたんだ」
花・・・?
「今までは、花なんかどこのやつにもなかった。でも、あの時、