ぼぉーっとただ眺めていると、

…えっ…


「ねぇ、今、龍聖こっち見つめてない?」

「見てる見てる!」

「やっばい!目合ったよー」


途端に騒ぎだした女子たち。


確かに綺麗な顔がじっとこちらに向いている。



けど、見つめてる、と言うよりは顔をあげてるだけだよね、と少し自惚れた自分に釘をさす。



「初美!」


「っうわぁ!」



窓から視線をはずし、前を向くといきなり目の前には知ってる顔が広がった。