「ねーちゃん、ねーちゃん。」

「静かに、バレちゃうでしょ・・・。」

「だけどぉ、ほんとにいるの?」

「確かに見たもん、たぬき。」

俺たちは、姉ちゃんの見たたぬきを探しに来ていた。

「もう帰ろうよ、寒いしさぁ・・・。」

「帰りたかったら帰りなさいよ・・・。」

その時、俺は4歳でビビりだったし、一人で帰ることなんて怖くて考えられなかった。

「じゃ....じゃぁ一緒にいる!!」

俺たちは、一人の男にあった。

男は、二十歳くらいで、好青年な感じだった。

「君たち帰らないとダメだよ?」

「あたしたちたぬき探してるの!!」