ねぇ優太……


こうやって他の男の人に甘える蒼太に……


こうやってワガママになる蒼太に……


どう接したらいいのかわからなくなる。




優太……


あたしどうしたらいいの?




後ろで戸が開く音がした。




「絢華さん、すみません。俺、寝ちゃって」




慌てて涙を拭う。


顔は背けたまま、話し掛けた。




「舜くんも疲れてるんだね。それなのに、蒼太にバスケ教えてくれてありがとね。少しは休めた?」


「蒼太にバスケ教えてるのって、俺自身もすっげぇ楽しいから、気にしないでください」


「そっか、ありがとう」


「……二人とも、パパにそっくりですね」


「えっ」


「笑った顔が、その写真の笑顔とそっくり」




舜くんは遺影を見ながらそう言った。




「うん」




さっき拭ったばかりなのに、また、涙が溢れてきた。