☆一番星☆

蒼太の元に駆け寄って、舜くんがバスケを教えてくれることを伝えると、満面の笑みを浮かべながら……




「ほんと!?おにいちゃんにおしえてもらう!」




と言って、舜くんの元へ走っていった。




「ママー!」




優華を連れて、呼んでいる蒼太の元へ向かう。




「どうしたの?」


「おうちにあるボールもってくる」


「えっ、今日はもうダメよ。遅くなっちゃう」




そう言うと、蒼太は少し寂しそうな顔をした。


でも……




「今日は少しだけって言ったでしょ?」


「うん」




さらに落ち込む蒼太を見てか、舜くんが口を開いた。




「絢華さんは、いつならこうやって時間とれます?」


「時間?」




あ、バスケをする時間のことなのかな。


だったら……




「今日みたいな時間になるのは、一ヵ月に二回しかないんだ。あとは土日ならだいたいあいてるかな」


「じゃあ、土曜にしましょう。次の土曜からでもいい?」


「あ、次は……」




隼人さんとした約束を思い出す。




「えっと、夜は花火大会行くし、お昼寝をちゃんとさせたいから、午前なら……って無理だよね?」


「いいですよ」