「パパは……、おほしさまになったから、いないんだもん……っ」




蒼太の小さな目から、涙がポロポロと溢れてきた。




「蒼太」




蒼太を包み込むように、ぎゅっと抱き締めた。


そして、少しでも元気付けようと、口を開く。




「ねぇ蒼太、お空を見てごらん」




蒼太とあたし、横で見ている優華も空を見上げた。




「パパが見てるかもよ?泣いてる蒼太を見せてもいいの?パパは笑ってる蒼太の顔が見たいと思うよ」


「……うん。……ボク、おとこのこだもんね。もうなかないよ」




もう一度、小さな体をぎゅっと抱き締めた。


そして、元気を取り戻したのか、また砂場まで走っていった。




「舜くん、ごめんね」


「……俺、今ちょっと混乱してます」


「えっ」




混乱?


どうして……?




「絢華さんに、子供がいるのを知らなかったから」




あ、そっか……




「ごめん、言ってなかったね。隠してたつもりはなかったんだけど」