「絢華ちゃんは、優太くんのことしか見えていなかったからな。今もそうだけど」


「隼人さん」


「ん?」


「優太がいなくなってから、隼人さんにはいつも助けられてて、今日みたいに子供達を喜ばせてくれたりもしてくれて、ほんとに感謝してるの。……今日の二人を見ていたら、やっぱり父親は必要なのかなって思ったりもした……でもね、蒼太と優華の父親は、……優太だけなのっ」




また、涙が溢れてきた。




「わかってるよ、わかってる。……今はそれよりも、俺がただ、絢華ちゃんの傍にいたいだけなんだ」


「隼人さんっ」


「絢華ちゃん、ゆっくりでいいから、ほんとに少しずつでいいから、俺のことを考えてくれるようになってくれたら、……嬉しい……」