「絢華さん、でもね……」


「あたしはね、また一つ優太との時間を思い出せて嬉しかったんだよ」


「絢華さん」




伶奈ちゃんが涙を流すから、あたしまでポロポロと涙が溢れてきてしまった。




「あたしの心の中は、今でも優太でいっぱいだけど、子供達との思い出が増えるたびに、優太との思い出が色褪せていくの。少しずつ優太との時間が薄れていくのが寂しいし、怖い」




さらに、涙が溢れてきた。




「ママ、なんでないてるの?」




また子供達の前で泣いちゃった。


すぐに涙を拭いて、笑顔を見せる。




「何でもないよ。そろそろケーキを食べようか?」


「うん!」