☆一番星☆

“忘れて”とは言ったものの、一度は口に出してしまった不安。


舜がどんな気持ちで聞いていたのか……


それを知るのが怖くなって、顔をあげられずにいた。



そしたら……


周りの空気が“ふわっ”と動いて……


舜にやさしく抱き締められた。



「絢華、俺はどこにも行かねぇよ。ずっと絢華の傍にいる。だから、そんな心配すんな」



そう言って、あたしの顔を覗き込んできた。


その言葉に、止まっていた涙がまた溢れてきた。



「舜」



舜の綺麗な指があたしの涙を弾く。


そして、視線を合わせながら……



「俺は、ぜってぇに絢華の傍を離れねぇ。一生一緒にいる。約束する!」



舜の真っ直ぐな視線に、真っ直ぐな想いに、あたしの胸がぎゅっとつかまれたように痛くなる。


といっても、ズキズキした痛みではなくて、心が温かくなるような痛み。