一度だけ、別れを考えた。


それを、口に出した。


そしたら……



『俺が悪かった。……俺は絢華が好きだ。絢華だけだ。……ぜってぇに別れねぇから』



胸が、きゅんとした。


あたしも本気で別れたかったわけじゃなかった。


ただ、連絡のない現実が……


会えない現実が……


何もない現実が……


凄く辛くて……


あたしはほんとに優太の彼女なのかって、自信がなくなったから。