家に帰ると、やっぱり優太のことを思い出して泣いてしまった。


部屋の隅にある遺影と位牌を前にし、線香をあげて手を合わせる。




優太……


明日、優華の誕生日だよ。


もう、三才だよ。


こんなに大きくなったんだよ。


蒼太も優華も、日に日に優太に似ていくよ。




優太がこの世を去ってから、小さな子供を二人抱えて、ただがむしゃらに生きてきた。


優太がいない現実を受け入れながらも、どこか受け入れられなくて、いつか帰ってくるんじゃないかって……


そんなことを夢見ていた日もあった。


でもやっぱりそれは夢で……


現実は、優太はもうこの世にはいないという事実があるのみ。