「だって子供達がこんなに立派に育ってる。一人で育てて、なかなかこうはならないわ」


「そう言ってもらえることが、……一番嬉しいです」



正直、自信のないことばかりだった。


だからこうやって、母親としての先輩にこんな風に言われることは、ほんとに嬉しいことだった。



「私は反対しないわ。絢華さんも蒼太くんも優華ちゃんも、みんな真っ直ぐで綺麗な心を持ってる。舜と誠も見習ってほしいわ。ね、お父さん?」


「そうだな」



ここで初めてお父さんが口を開いた。



「俺も反対はしないぞ。舜がいいと思えばそれでいい。ただ、プロポーズを受けてもらわないと始まらないがな、ははは」



黙っていた時は、凄く威圧感漂うオーラが出ていたのに、いざ口を開くと、とっても明るくて楽しそうなお父さんだった。



「絢華さん、このあと時間は大丈夫なの?」


「はい、大丈夫です」


「じゃあお昼食べていってね」


「いいんですか?」


「ぜひ」


「じゃあお言葉に甘えて、頂いていきます」