「そんなの関係ねぇって言っただろ?絢華にとって大切な子は、俺にとっても大切な子なんだよ!」


「舜?」


「そんなんで断らないでくれよ」



舜は最初は勢いよく言っていたけれど、最後は眉を下げながら、弱々しく言葉を絞り出した。



「でもね、実際困るって。……もし蒼太や優華が舜を傷つけるようなこと言ったら、絶対に辛い思いをする」


「絢華はもっと辛い思いして二人を育ててきただろ?」


「だから、それは自分の子だから……優太が残してくれた子だから……」


「ママ、ないちゃヤダ」



あ、また、涙が……



「ごめんね、もう泣かないよ」


「俺も、……ごめん」




しばらく沈黙が続いたあと、お母さんが口を開いた。



「蒼太くんと優華ちゃんはママと舜のことをどう思ってるの?」


「ママもしゅんにいちゃんもだーいすき!」


「ゆうかもだーいすき!」