「どうしよう」


「絢華?」


「緊張して手が震えてる。やだ、足もだ。……ガクガクしてる」


「絢華、大丈夫だから。俺がいる。ほら、深呼吸して」




言われた通りに、大きく息を吸ったり吐いたりしてみるけれど……


あんまり変わらなくて。




「ねぇ、今日はみんないるの?」


「ん、兄貴もいるはず」


「もうヤバい。口から心臓が出る」


「ははは、そりゃ大変だ。もし出たら、俺が受け取ってやるよ」




なんて、意味のない話をしていたら、もう目の前が舜の家で……




「蒼太、優華、おとなしくしてるのよ。あいさつできるわよね?」


「「うん!」」




なんか、今は子供たちの方がしっかりしてるような気がする。